2012/10/30

食パンとお味噌

仲の良いお友達から、なかなか手に入りにくい(と思われる)上等のパン用の粉が届きました。北海道十勝産のミナミナという粉です。ミナミナというのはアイヌの言葉で、「にこにこ」という意味だそうです。米袋のようなパッケージ、開ける前から顔がほころんでしまいます。 こんな良さそうな粉をパン焼き器に放り込んで捏ねるのはもったいないと、夫が手で捏ねて、発酵させて、成形して食パン型に入れて、オーブンで焼いてくれました。 捏ねている時からしっとり丸くなってくれて、とてもやりやすかったそうです。オーブンに入れてからの釜伸びがとても良く、それでいて発酵しすぎもなく、焼き上がったパンの木目は細かく均一で、誉めすぎみたいですが、理想的な食パンに焼き上がりました。 焼き上がりの色も素晴らしかったので、ご飯を炊くのを止めて夕食はパンにしました。おかずはちょうど作っていたポテトサラダとミネストローネと、これだけは和風の凍り豆腐と菜っ葉の炊き合わせです。 パンは一切れは焼かないで、もう一切れはトーストして食べました。生のパンはモチモチしっとり、特に中身が他の粉では得がたい旨さがあると感じました。焼いた方はバターがこれまた北海道産の四つ葉バター、北海道産同士でなんとまあ味が良く合っていたことか。パンの自然で豊かな香りとバターの香りが溶け合って、一口食べるごとに「にこにこ」してしまいました。 Oさんどうもありがとう。
昼間はことしの3月に仕込んだお味噌を初めて開けました。表面の変色した部分を矧がすとベージュ色のお味噌が現れました。いつも通りの良い色。まだあまり酸素に触れていないので、初々しい幼子の雰囲気があります。大豆は知り合いの長井市伊佐沢のM・Sさんの作った無農薬大豆「えんれい」を初めて使いました。大きくて煮るのに時間がかかりましたが、彼が心をこめて栽培したのですから、きっときっと美味しいことでしょう。古いのがなくなる数日後、味噌汁で初めて味わうのが楽しみです。

2012/10/27

おかずいろいろ

先日の渋皮煮の途中で傷がついてしまった栗は、砂糖と少量の水とラム酒でことこと煮ました。とても美味しいデザートができました。これに生クリームの泡立てたのをかければ、マロンシャンテリーです。
「麩」は置賜地方にもいろいろあります。太い棒状の麩や、押してかさを減らした麩や、切り麩などありますが、棒状の麩の端を切ってそればかり集めた「端麩・はしふ」というのがお買い得品だと教わりました。早速水でゆっくり戻して、さて何を作ろうかと麩料理の本を開けてみると「麩のグラタン」がでていました。麩を牛乳で戻すと書いてあったので途中から牛乳に浸しました。あとはトマトソースと溶き卵をかけ、上にチーズを振りかけてオーブンで焼くだけです。
右のどんぶりには、おからの炒り煮が入っています。 豆乳と卵とスープで茶碗蒸しを作りました。中には干しエノキダケ、庄内板麩、銀杏、上にオクラの輪切りをのせました。 お隣の奥様が上手に紫サツマイモを作ってお裾分けをいただきましたので、茹でて、中心の部分は甜菜糖とバターと生クリームの冷凍をスプーンで削って加え、甘いマッシュにしました。洋風きんとんというか、スィートポテトの素みたいなものです。一辺に食べられないので、半分は冷凍にし、あんパンの中身にします。 紫芋の外側は塩を振ってドレッシングをかけ、玉ねぎのスライスしたものと混ぜ、サラダにしました。仕上げにヨーグルトを混ぜて、上にものせていただきましたが、こんなに少しでもお腹がいっぱいになりました。食欲の秋とは言っても、年よりは食べ過ぎにご用心です。

2012/10/19

栗の渋皮煮

先日玉庭でお仕事をしている方から、「栗をさっと茹でたものがあるのですけど、もらって下さいますか」とうれしいお電話がありました。思いもかけないことで、早速いただきに上がりました。栗はたいへん手間がかかるので、たくさんいただいたりすると途中で忙しくなった時など、その先ができなくなりがちです。
夫に手伝ってもらいながら、すでに茹でてあるので柔らかくなった鬼皮剝きから始めました。量が1.8キロとたくさんです。渋皮に傷をつけないように細心の注意を払いながら、黙々と剝き続けました。それでも傷がついてしまったものを省いて、剥き終わったら800グラムぐらいになっていました。 水から重曹を入れて茹でこぼすこと3回、そのたびに渋皮の筋などを歯ブラシでそっとこすったり、竹串で取り除いたりして、なんとかきれいにしました。 これを水に晒しててひと晩置きました。 水に砂糖(白砂糖、赤ザラメ)を煮溶かしてシロップを作り、栗を入れてごく弱い火でゆっくり煮て、甘さを見てみたら、まだ足りなかったので、栗を取り出して、グラニュー糖を少し加えてシロップを少し煮詰めて濃くしました。その中にひと晩浸け、甘みが栗の実に浸みるのを待ちました。甘さも柔らかさもちょうど良い渋皮煮ができあがりました。Nさん、素敵なプレゼントをありがとうございました。

2012/10/18

秋たけなわ

家の周りの林の紅葉がだんだん始まってきました。 16日は四十(?)回目の結婚記念日でした。いやーだ!あと数年で金婚式!本当?この後の時間がなるべくゆっくりと過ぎてくれますように! 変わったかぼちゃをいただきました。細長い方を料理してみましたら、とても美味しかったです。ねっとりとほくほくの中間です。
ご馳走というわけでもありませんが、ふだんはあまり登場しない米沢牛の小間切れで、ピーマンとの中華風炒め物、春菊と水菜とリンゴのサラダ、野菜と豆腐のあんかけスープ、かぼちゃの煮物を作ってカシスのリキュールで乾杯して祝いました。とにかく新米の炊きたてがとても美味しい季節で、田畑の恵みをいただけることをつくづくありがたいことだと思います。
あまりにも素晴らしいお天気だったので、米沢のなでら山(斜平山)にお弁当を持って行くことにしました。以前から気になっていた山で、米沢市の西の端に長く尾根を連ねてそそり立っている山です。峰には笹野山、愛宕山、御成山などの名前がそれぞれついているようです。車で8合目くらいまでヘアピンカーブの杉林を登っていくと、NHKや民放のアンテナが立つ頂上まであと少しです。米沢平野が一望できました。
きょうのおまけの一枚は干しエノキダケです。NHKTVの「ためしてガッテン」のホームページで、中高年の女性に必要なビタミンDを摂るのに、一番有効かつ簡単にできるのが、干しエノキダケだと知りました。保存も効きます。お日さまに半日干すだけでできました。

2012/10/14

リサイタルを主催しました

私たちのお気に入りのホール「白鷹町のあゆーむ」でクラシックギター愛好会「センプレ」主催の第22回の演奏会を開きました。今回は昨年お呼びして好評だった近藤史明さんとパートナーのピアニスト・安田梨香さんのデュオリサイタルでした。山形のこの時期はどこの市・町も行事が目白押しで、聴きに来られなかった人もたくさんいましたが、それでも60人ぐらいの方が集まって下さいました。
演奏曲目は、ギターとピアノでM.C.テデスコの「ファンタジア」、ピアノ・ソロでR.シューマンの「子供の情景・全13曲」、ギター・ソロでJ.アルベニスの「スペイン組曲より;グラナダ、マジョルカ、セビーリャ」、最後はピアノとギターのデュオで壮大な「アランフェス協奏曲・第1.2.3.楽章全曲」でした。おふたりの見事に息の合った、お互いへの思いやりに溢れた演奏で、ピアノの音は大きすぎず、ギターの音は繊細でかつ力強く、実に素晴らしい演奏した。盛大な拍手に応えてアンコールが、ピアノでド・ビュッシーの「月の光」、ギターで「禁じられた遊びのテーマ・ロマンス」がまた、最後にデュオで「ふるさと」が演奏されました。全体を通して近藤さんの丁寧な曲に関する解説、梨香さんのユーモアを交えた楽しいトークがおふたりの温かい人柄を表していて、演奏をさらに盛り上げました。
前夜の歓迎メニュは(写っていませんが)豆乳入りの茶碗蒸し、豚肉のピーマン巻き、鯖のトマト煮、チンゲンサイのサラダ、枝豆〈秘伝豆〉でした。若い二人は美味しいの連発でたくさん召し上がって下さってうれしかったです。
庭のボリジの花です。青やらピンクやら色が変化するのがおもしろいです。

2012/10/05

Blackberryのジャム

プルーンの木の下にひっそりと植えたブラックベリーに花が咲いたのは夏の頃でした。 秋が近づくにつれてだんだんと黒く色づいてきました。少しづつ熟してくるので、かれこれ1ヶ月半ぐらい一日おきぐらいに数個づつ摘んできて冷凍して集めていたら、いつの間にか640グラム溜まったので、ジャムにしました。

中ぐらいのビンに3つできました。










実は黒いはずだったのに、冷凍したら本性を現したのか赤くなっています。

種が大きく、このまま煮ると口当たりが悪くなるので、水を少し入れて 煮ます。
 とろとろになったら木杓子でできるだけつぶします。

細かいザルで漉します。

そして下に溜まったとろとろのジュースに砂糖を入れて煮ていきます。上に膜が張るようになったらできあがりです。色は深いワインカラーです。
















これは山形の秋の野菜料理「だし」というものです。きゅーり、茄子、茗荷、オクラ、青紫蘇の葉などをみじん切りにして、お醤油をかけて混ぜるだけ。私はそれぞれに塩を振って、布巾に包んで絞ってから混ぜています。オクラのとろみがあるとバラバラになりにくくていい感じです。このままご飯の上にかけると美味しい。豆腐の奴にのせても美味しい。